タシデレー!ジュレー!
ハクナマタタ村一世です。
本記事では、インド・ラダック地方レー近郊にあるチベット子ども村について書いていきます!
私の旅程
- 2019/7/14(日)デリー→レー
- 2019/7/15(月)レー→シェイ、ティクセなど→レー
- 2019/7/16(火)レー→ディスキット→フンダル
- 2019/7/17(水)フンダル→パンゴンツォ
- 2019/7/18(木)パンゴンツォ→レー
- 2019/7/19(金)レー→チョグラムサル→レー ←本記事はここ!
- 2019/7/20(土)レー→デリー
チベット子ども村とは
チベット子ども村とは、英名でTibetan Children’s Village (TCV)で、恵まれないチベットの子どもたちの教育や生活を提供する村のことです。
チベット難民の子どもたちが生活する村ということですね。
2019年8月現在、インドの9拠点に点在しており、レー近郊にあるのはTCV Ladakhとなります。
TCV Ladakhには1,600人以上の子どもたちが生活していました。
TCV Ladakhへの行き方
TCV Ladakhを訪問すると、職員の方が中を案内してくれるのでチベット難民についての理解を深めたい方は是非行ってみてください。
ラダック旅行前はTCVのことは知らなかったのですが、現地で友達になった日本人の方から教えてもらって行くことになりました。
見学は朝の忙しい時間や昼食時間を避けて10時~11時30分、14時~15時あたりが良い気がします。
TCV Ladakhはレーの南東約7kmのところに位置するチョグラムサルという村にあります。
タクシーだと500ルピー≒750円で少し高いですが、 「TCVに行きたい」と言えば近くまで行ってくれるのでそれが一番楽かなと思います。
ちなみにバスならレー、チョグラムサル間をたったの10ルピー≒15円で移動できました。
ただ、バスはこの激混み状態という(笑)
TCVまで行けるか不安な人は行きはタクシーで行って帰りはバスで帰るとよいと思います。
ただバス亭乗り場に何の目印もないので、その辺の住民に聞いてください(笑)
バスで行く方のために解説するとチョグラムサルで降りた後は
上の写真の中心のゲートっぽいところに入ってください。
ちょうど白いバンが左折で入ろうとしている道です。
道に入って歩くと左手に修道院が見えますが、ここはスルーでそのまま直進します。
1, 2分歩くとTCV Ladakhの看板が見えてくるので矢印の方向に直進です。
直進すると左方向に道がカーブするのでそのまま進むとTCV Ladakhの入り口ゲートにたどり着きます。
TCV Ladakhを見学
ゲートに着いたら、左手に警備員の方がいるので下記のことを伝えましょう。
- 日本人の観光客である
- 生徒の様子を見学したいので、オフィスに案内してほしい。
オフィスに入り、同様のことを伝えると見学について快諾してくれました。
私が行ったときは小学生以上の生徒が試験期間中とのことだったので、幼稚園と知的・身体的障碍を持つ子どもたち専用の施設の2か所を見学させてもらえることになりました。
職員の方がそれぞれの建物が何かを説明してくれました。
眼科まであって驚きました。
眼科以外にも内科、外科、運動場、生徒用の宿、食堂、先生用の宿、化学の実験室など様々な施設があり、この中で生活が完結するようになっていました。
教室に入るとみんながこっちを向いて挨拶してくれました。
先生2人で30人ほどの幼稚園児たちの面倒を見ており、私が行ったときはちょうど算数の授業中でした。
ガイドブックに載っていたラダック語で色々と話しかけてみましたがみんな恥ずかしそうにしてました(笑)
職員の方曰はくチベットの子たちはみんなシャイだそう。
このあとは、知的・身体的障碍を持つ子どもたちが暮らす施設を見学しました。
生徒5人に対して先生が3人いて、室内にジャングルジムなどの遊具やトレッドミル(ランニングマシン)などもあり、室内でも体を動かせる充実した施設でした。
さらにここは生徒や先生が寝泊まりする部屋も併設されており、知的・身体的障碍を持つ子どもに対しても彼らが必要とするものを提供しようとする強い意志を感じました。
この施設は2018年に開館したとのことで内装だけでなく外観もとても綺麗でした。(この施設は撮影NGだったため撮影していません)
TCVについての解説
せっかく中を案内していただいたので、寄附をしたい旨を伝えるとオフィスの中でTCVについて詳しく教えてくれることになりました。
そこで聞いた話を一部書きたいと思います。
TCVは故郷を追われたチベットの子どもたちに対して、一般的な子どもたちが与えられる食べ物、衣類、教育、医療、そして人生への希望を与えることが最大のミッション。
TCVを運営する我々のモットーは「Every Child Is Special In His Own.=子どもたち一人一人が特別」。
さらに子どもだけではなく、何らかの支援が必要なチベット人の両親など家族も受け入れ、住居の提供などのサポートを行なっているそうです。
これらのサポートに必要な資金は主にインド政府と世界各国のスポンサーたちから調達しているとのこと。
ダライラマの亡命先もインドだったし、チベットとインドはとても顕密な関係を築いているんだなぁと再認識しました。
世界各国のスポンサーの中でもヨーロッパのAET organizationから多額の支援を受けており、AETのトップの人やスポンサーの人たちがTCV Ladakhを訪れることもあるよう。
個人スポンサーの中には、特定の目的(例えば、幼稚園の建設)に対して寄附を行う人も多く、化学室はイタリア人、食堂はスイス人の個人スポンサーによる寄附で建設されたとのこと。
チベットの素晴らしさを子どもたちにも理解してもらうためにチベットの文化や伝統を教える授業もたくさん行なっていて、例えばチベット伝統の紡績を体験させ自分たちで衣類を作れるようにスキルを付けさせる訓練も行っているとのこと。
最後にここの管理職員のトップの人はこんなことを言っていました。
「ここインドラダックのTCVで育った子どもたちにも「私はチベット人」だという自我の意識を高めさせることが、将来チベット人が団結して、故郷に戻ることに繋がると信じている。
まずは世界の人にチベット問題について関心をもってもらいたい。
だから君のように日本から観光にきた若者がわざわざTCVに来てくれるのは大変うれしい。
一人一人の寄附がわずかであっても、その積み重ねが子どもたちへの暮らしに繋がる。
我々はチベット人としての誇りを子どもたちに伝え、いつの日かチベットに戻ることを夢見ている。 」
とても力強い言葉に感動しました。
このブログを見ていただいた方がTCVに訪れて職員さんたちを勇気づけてくれたり、チベット問題に関心をもっていただけると幸いです。
最後に
とはいえ、たくさんの日本人が観光気分でTCVに頻繁に訪れてしまうと職員の方も案内が大変なので、訪れる際は最低でも少額の寄附はしてほしいなと思います。
ただ、チョグラムサルにはATMや両替所が見当たらなかった気がするのでレーで両替してから行きましょう。