セレンゲティに行きたくてタンザニアに行ったらセレンゲティに行けなかった話(現地発ツアーに一人旅で参加)

(セレンゲティのはずの)サファリ初日

ついに迎えたサファリ初日!!

アダムとはVENICE HOTELの受付に8:15に待ち合わせ。

不要な荷物はレセプションに預ける。

VENICE HOTEL
VENICE HOTELのRECEPTION

時間ぴったりにアダムと合流。

昨日のイケメンドライバー、ブルーノマーズの車に乗って、ジープ乗り場へ。

アダム 「hey, 昨日はよく眠れたかい?」

私 「ベリーグッド。ベッド、快適だった。サファリが本当に楽しみ。」

アダム 「それはグッドだ」

ここまでは一切の怪しい素振りを見せない。

ジープ乗り場というので、ツアー客でごった返してる広めの場所かと思ったら車でわずか2分くらいのところにあるMeru House Innというただのホテルだった。

そこに、ツアー客らしき人たちが数人いて、その中に日本人男性も二人いた。

一緒のツアーかな?と思って話しかけてみると、彼らは3泊4日でセレンゲティ、ンゴロンゴロクレーターに行くツアーに参加するとのこと。

非常にナイスガイな感じだったので、同じツアーではなかったのが残念・・・。

私が参加するツアーの車に乗り込むと、他のツアー客が既に数人乗っていた。

スペイン人女性1人、フランス人女性1人、中国人女性とフランス人男性のカップル1組、そして私。

ランドクルーザー車内の様子

お互い出身地や名前など自己紹介をしていると、ドライバー兼ガイドのタンザニア人リチャードが乗ってきて、ここから30秒くらいのところに一旦、移動すると言われた。

出発直前に、窓からアダムがリチャードに何やらスワヒリ語で話しかけている。

アダム 「・・◎×&%#R%$#”’&%$(#$Q」

リチャード 「・・・・$%&(’%$#・・タランギレ、、ンゴロンゴロ、レイクマニャラ・・$R%$”&$%」

・・・・・・ああぁ、完全に嫌な予感がしてきた、これ。

行く予定のないタランギレ国立公園とマニャラ湖の名前が出てきた、ってこれ絶対、えっ・・・・・・・・・・。

これは悪夢になりそうだという予感を感じつつ、車で30秒先の別の場所へ移動。

リチャード 「とりあえず、トイレ休憩や」

出発前の最後のトイレ。

トイレから出るとアダムが何やら申し訳なさそうな顔でこちらに向かってきた。

 

アダム 「issei, 実は言わないといけないことがあるんだよ・・・・・。今回のツアーは、、実は、、、タランギレとンゴロンゴロとマニャラ湖に行くツアーなんだよ・・・・・・。本当に申し訳ないが、セレンゲティに行くジープはもう出払ってしまっていてどうしようもなかったんだ。」

私 「は?全然言っている意味が分からんよ。セレンゲティに行くツアーに申し込んだのに、何でタランギレとマニャラ湖に行かないといけないの?そのツアーに俺は申し込んでないし?」

アダム 「君の言っていることは本当によくわかるよ・・・。本当に残念だ。でも俺も努力したんだぜ・・・。しかも、ぶっちゃけて言えばこの時期、セレンゲティは動物たちがマサイマラに行ってしまって、全然楽しめない。それならタランギレに行った方が絶対楽しめると思う。これは俺が保証する。」

私 「だとしても、タランギレに行くために600ドルを払ったわけでもなければタンザニアに来たわけでもない。本当に失望した!君のツアーを予約して本当に後悔している。俺は一体どうすればいいの?!タランギレなんて行きたくないんだけど!」

アダム 「issei. 本当にすまないよ。でも、issei, キミが今できるベストの選択肢はタランギレに行くことだろ?日程的な問題だってあるだろうし、もう他のツアーも出払っちまったよ。」

私 「それはベストの選択肢ではない。でもそれを選択せざるを得ない状況になってしまった。今は君の言っていることが全く理解できない。俺がセレンゲティに行けないということだけは理解できたけれど。日本からわざわざ来た私に、お前はよくそんなことができるね?でも、もう仕方ない。タランギレに俺は行くしかないよ。」

アダム 「本当にすまない。本当に君のことを今、心配しているよ。本当に大丈夫かい・・・?」

私 「大丈夫ではない。」

アダム 「本当にすまない・・・・。ただ、これだけはお願いがあるんだ・・・・・。聞いてくれ。頼むから、その・・・・・このことはネット上で書かないでくれよな・・・・・?」

私 「それは分からん」

アダム 「本当にそれは頼むよな・・・・・・」

 

こうして、私のセレンゲティの夢は儚くも消え去り、想定外すぎるタランギレ・ンゴロンゴロクレーター・マニャラ湖2泊3日のツアーが始まったのだった・・・・・・・。

・・・・・・・・どう考えてもひどすぎるわこれ。

その時の絶望が今ブログを書いていて蘇ってきた(笑)

もはや、アダムがどういう経緯、意図で、私をタランギレ・ンゴロンゴロクレーター・マニャラ湖ツアーにぶちこんだのかは正確には分からなかったけれど、後で知ったことは

  • セレンゲティはアルーシャから車で6時間程度かかり、2泊3日のツアーだとサファリ自体を楽しむ時間があまりないので、ほとんど敢行されていない(タンザニアの友達曰はく最低3泊が当然らしい)。特に9月のセレンゲティはアダムが言い訳として言っていたように動物の一部が北にあるマサイマラ国立公園に向けて移動しているので、南の方は動物が少なくなる。そのため、2泊3日だと動物がたくさんいるところまで行けないので、2泊3日のツアーのニーズ自体がこの時期は少なくなる。
  • afrozone kingdom safarisは単独でツアーを敢行しているわけではなく、他のツアー会社が集めてきたツアー客と合わせて6, 7人くらいになるようにして、ガイドを管理している会社(?)に依頼をしてツアーを敢行している。なので、ツアーを敢行できるかどうかは他のツアー会社が集めてくれるツアー客の人数に大きく依存するところもあるし、それはツアー当日の直前まで分からない。

以上から推測すると、

  • 2泊3日でセレンゲティに行きたいという他のツアー客がいなくて、ツアーを敢行できないことは直前に判明した。
  • そのことを事前に私に伝えるとキャンセルされてしまうので、行かざるを得なくなる状況(ツアー代を回収、そしてタランギレ・ンゴロンゴロ・マニャラ湖という絶妙の代替ツアーのジープに乗せてしまう)を作り、なんとか当初の予約で支払った600ドルを回収しようとした

ということだと思う。

ツアーを予約する段階で、5つのツアー会社のヒアリングをして、そのうち3社は2泊3日のツアーをやっていない(2社からは未返信だったが、要はそういうことだと思う)、という状況だった理由についてもこれで分かった。

ツアー始まってしばらく放心状態。

出発前に同僚や友達に「セレンゲティいってくる!!」と話していた光景や家族からの「気を付けてねー」のラインなどなどが走馬灯のように頭を駆け巡った。

マサイ族がいても、牛がいても完全にスルー。

いつもならはしゃいで写真撮ってるのに。

あー、なんで3泊にしなかったんだろう、、、なんで別のツアー会社にしなかったんだろう、、、とか色々と後悔。

ってかアダム、良い奴だと思ってたけど、結局ただのゴミやん・・・とも思った。

タランギレに到着して、シマウマが大量に出てきても、「すげえ!!!・・・・・・・あぁ、でもここはセレンゲティではないんだ・・・・・・」という微妙にテンションの上がらない気分。

、、、だったけど、、、タランギレ・ンゴロンゴロ・マニャラ湖に2泊3日で行き、木登りライオンなど珍しい動物も運よく見れたし、他のツアー客も良い人達で仲良くなれたし、3日目にはこれで良かったわ、とも思えてきた。

私のこの状況を把握していないはずのガイドのリチャードも、今回のタランギレはセレンゲティよりも動物が見れたしすごくラッキーだった、と言ってくれたし。

リチャードは、動物について色々と詳しく説明もしてくれたし、本当に良いガイドだった。

逆に2泊でセレンゲティに行っていたら動物を全然見れなかったのかもなぁとも思う。

それにタンザニアにまた戻ってくる理由も出来たし。

ネタとしては面白いかもしれないし(笑)

サファリ初日の前半は本当に精神的にゲンナリして、アダムに「ブログに書くぞ!」って脅迫して返金を迫ってやろうとか、safaribookings.comで英語でクレーム書いてこらしめてやろうとか色々と考えたけど、結局何もやらなかった。

ブログにはこの通り、書いちゃったけど(笑)

帰国した今となっては結構、ポジティブに考えている。

とりあえず、タランギレ・ンゴロンゴロ・マニャラ湖では本当に素晴らしい体験が出来たのでまた別途違う記事で書こうと思う。

あと、最後にこれはあくまで個人の経験と見解を記載しているだけで、誤りのある情報もあるかもしれません。

afrozone kingdom safarisのレビューをみると酷評している人もいないのでアダムがいつもこんなことばかりしているわけではないと思います。

私が3泊4日のツアーに参加していれば、すごく良いツアー会社だったと紹介しているかもしれません。

ですが、少なくとも私はこういう目に遭いました、というだけです。

みなさんがセレンゲティに行きたくてタンザニアに行ったのにセレンゲティに行けなかったなんて目に遭わないように書いてみました。

おしまい

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